月別アーカイブ: 2016年6月

近況報告大盛り^^;

 昨夜は久し振りに早寝をしまして6時起床、睡眠時間は8時間。体調は最高といいたいところですが、ちょっと喉と頭が痛いような痛くないような、ということで、軽く朝食をとってから、頭痛を癒すらしいクラシック音楽と裏山で囀る小鳥の声をBGMに、溜まりに溜まった活動報告をブログに掲載させていただくことにしました。

ところが、いろいろあって何から報告すればいいのか、思わず手が止まるという状況であるため、とりあえず手元にある写真をアップすることにしました。次は、活動毎に並べ替えて、それぞれにコメントを入れることで必要最低限の情報はお伝えできるのではと考えました。もっといい内容にしたいと思う気持ちになった途端に手が止まりますので、これ以上は考えず前に進めることにします。

1.新CO2測定装置の開発について

昨年度から取り組んでいる新CO2測定装置の開発の様子です。開発目的は、現在使用している測定装置の老朽化による故障発生時の対応のためです。であれば新しい測定装置に取り替えれば済むじゃないと思われそうですが、実はそのとおりです。ただ、現状のCO2測定装置一式(ケース+CO2測定装置+データ中継用パソコン+雑材量)を取り替えた場合のコストは約7万円/箇所となり、弱小無名のco2sosにとっては大きな負担となります。

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現在、測定点に設置しているCO2測定装置の代表例。左からPC電源、PC、インターネット接続用のLAN、測定器接続用ケーブル、CO2測定装置。

ところで、CO2測定装置設置コスト負担の基本的な考え方は、設置者のボランティアとしていますが、何もない状態で設置協力者を得ることは困難と考え、初期段階については無償貸与とし、随時、設置者負担に移行するスタイルを採りました。現在、設置準備中のものを含めると、国内13箇所、海外2箇所の計15箇所です。この内、一式無償貸与が11箇所、測定装置のみ無償貸与箇所が3箇所、全て設置者負担箇所が2箇所という状況です。設置者のボランティアとした理由は、世界規模で測定点を拡大する場合、設置コストや海外の法令等を含む設置制約をクリアすることがネックになると考えたためです。しかしながら、設置協力者にとっては明らかに負担となりますので、これを単なる負担としない工夫が必要と考えています。

ちなみに、CO2測定・公開は他に国内2組織(Live E!、名古屋産業大学)と極僅かです。海外については把握していませんが、何れにしてもco2sosのように一般市民のレベルでの協働によって、世界規模の測定と公開を目指す取り組みは珍しいと思います。

以上のような背景のもと、昨年から経済性と信頼性向上を目的とした新測定装置の開発に取り組むことにしました。本活動は国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)主催の「科学技術コミュニケーション推進事業機関連携推進(機関活動支援型)事業の一つとしてご支援いただきスタートしたものです。具体的には、広島市立大学大学院情報科学研究科の井上先生のご協力を得て、過去に開発されていたCO2センサユニットを参考とさせていただき、co2sos独自の新測定装置開発に取り組んでいます。

今後、以下のJSTホームページ内に活動報告と評価が掲載される予定です。全国で10件、中四国では、co2sosのみという狭き門でした。応募内容は、当法人の理事でもある福山大学工学部の香川先生のアドバイスを得て、これまでの活動を再整理し将来を見据えた内容としました。この結果、かなり挑戦的な内容となり、昨年は何とか全ての目標に取り組むのが精一杯で、今年も引き続きフォローしているというのが実状です。新測定装置開発もその一環といえます。

http://www.jst.go.jp/csc/sciencecommunication/ar-support-plan/

当初は、井上先生が開発された測定装置をそのまま活用させていただく予定でしたが、既存のデータベースとの接続や将来的に国内外の不特定多数の設置協力者が容易に参加できる仕組みへと改良することを考えた場合、汎用技術を優先した現行システムの延長上で進めるのがよいだろうという結論に至り、井上先生が開発された測定装置を参考とさせていただきながら、独自開発の道を選択しました。引き続き井上先生のアドバイスをいただきながら、CO2測定・公開システムの開発協力者とともに、新測定装置の開発を実現したいと考えています。初号機は、福山大学に設置していただいて動作確認する方向で調整中です。

現在、初心者でも簡単に扱えるマイコンボード(Arduino)に温度・湿度・気圧測定用のセンサーとCO2センサーを取り付けて動作する新測定器のプロトタイプが完成しています。本装置の製作は、事務局で中学生との研究活動面でご協力いただいている大学生さんによるものです。製作時間は、プログラム作成を含めて約1日といったところでしょうか。

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初心者でも簡単に扱えるマイコンボード(Arduino)に温度・湿度・気圧測定用のセンサーとCO2センサーを取り付けて動作確認している様子

ここまでは、順調に進んだのですが、この状態では測定データをインターネットを介してデータベースに保管するためのパソコンが別に必要となり、約1万円のコストダウンしか見込めません。そこでこの装置を直接インターネットに接続可能とするイーサネットシールドを追加することを考えましたが、最終的に必要となるデータ欠損時のバックアップ機能等まで考慮すると、Arduinoのメモリでは収まらない可能性が高いということから、新たに「Raspberry Pi3とWindows 10 IoT Core」の構成に見直しを検討中です。本案が上手くいけば、1/3程度までコストダウンすることが可能となり、測定点拡大が期待できます。

新測定装置は、初心者でも簡単に扱えるマイコンボードで構成するため、コンピューターのハードウェアやプログラム開発の学習用として利用し、次にCO2測定装置として活用し、更に測定データを解析するという活用方法も考えられます。データ公開することから社会貢献活動にもなるといえます。

2.岡山県生涯学習センター人と科学の未来館サイピアでの活動について

サイピア2Fサイエンスステーションでは、毎週土曜日の午後(昨年夏までは14時から16時、昨年末から今年の春までは13時から17時、現在は13時から16時)、来訪者に対して「環境学習プログラムの提供」と題して主にパソコンを活用した3D仮想空間を体験していただいています。この中には、CO2濃度に関するクイズマシンもあり、僅かな時間を利用しての環境学習も織り込んでいます。

昨年7月から今年3月の間は、先のJSTによる助成を得て岡山大学環境部ECOLO有志との協働事業として実施しました。この取組みの結果、今年はサイピアで開催予定のエコ教室(7/18海の日)と科学キッズフェスティバル(秋)について協働するという成果を得ることができました。しかしながら、毎週土曜日開催の「環境学習プログラムの提供」については、3月一杯で協働を解消することになりました。理由は、サイエンスステーションを楽しい場所にして多くの人達に立ち寄っていただくために、「自ら考えて行動しよう」という課題設定と、活動の一例として示した来訪者に対する3D仮想空間の体験サポートについて、理解を得るだけの説明ができなかったためと考えます。

その後は一人で活動を続けていたのですが、昨日、新たに協力いただける方と出会うことができました。この方は岡山大学大学院に在籍されている留学生さんで、研究テーマが環境問題にも関係しているということから興味を持っていただけたとのことでしたので、サイピアでの活動に限定することなく、co2sosの活動そのものについて紹介をさせていただきました。グローバルな活動を目指す上で理想的な協力者との出会いともいえます。

上記の他、14時から16時の2時間は近隣の京山中学校の協力を得て、科学部有志とCO2濃度の動態に着目した研究活動に取り組んでいます。本活動も今年で4年目となり、これまでの成果は、筑波大学主催の科学コンクール「科学の芽」で最高位の賞を含む3年連続受賞を得ています。今年の研究も開始しました。

CO2濃度の動態に関する研究は、co2sosが測定しているデータを誰でもホームページからダウンロード可能とすることで、いろいろな人達にトライしてほしいと考えていましたところ、昨年初めて清心中学校科学部の生徒さんがトライしてくださり、今年も取り組んでくださっています。今後が楽しみです。

エコ教室についてはプロジェクト形式を採用し、ECOLOのTさんを中心に企画を進め、当日は他のECOLO有志、福山大学の香川先生およびサポート役の学生さん、co2sosメンバーも加わり開催の予定です。広報はサイピア様の協力を得て、HPでの告知および近隣の伊島小学校(4,5,6年生対象)へのチラシ配布を行いました。このチラシは、今年から事務局に加わってくださった岡山大学の学生さんによる作品です。素晴らしいスキルをお持ちです(噂によれば親譲りとか?)。効果は覿面で6月中に募集定員を得ることができました。

http://www.sci-pia.pref.okayama.jp/event/index.cgi?c=event_view&pk=1465353977

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中学生のK君が、研究活動の合間に3D仮想空間上で自動車の製作にトライしている様子。

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来訪者の小学生が、3D仮想空間を体験している様子。左右のパソコンからログインして、仮想世界内で出会ったりコミュニケーションしています。

3.CO2測定装置の修理対応(宮崎県宮崎市に設置の測定装置)

宮崎県宮崎市に設置しているCO2測定装置の値が更新されていないことから、設置協力者に測定装置の再起動をお願いしたのですが状態は改善せず、やむを得ず測定装置を取り寄せ確認したところ異常なし、となるとデータ中継用のパソコンに異常があると考え取り寄せて確認しても異常なし。そこで、測定器からRS-232Cで出力されたデータをUSB信号に変換するUSBケーブルを、別のものに取り替えてみたところ正常に動作しました。問題はUSBケーブルにありということで調査したところ、コネクタ部分の腐食とUSBケーブル内の電子基板内に錆びを確認しました。以上のことから、原因は接触不良によるものと考えます。

設置協力者から聞いた話では、防水のため使用していたビニールが硬化して破れ、雨水にさらされていたとのことです。おそらく使用したビニールが塩化ビニール(PVC)で、紫外線にあたり分子を構成する塩素原子がはずれて劣化し、雨水にさらされコネクタ部分が腐食したものと考えられます。今回は防水の重要性を学習することになりました。

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腐食したUSBケーブルのコネクタ内の様子

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UsBケーブル内の電子基板の一部に錆が確認できる。これも雨水侵入によるものと考えられる。

4.CO2測定装置の修理対応(東京都中央区に設置の測定装置)

東京都中央区銀座に設置しているCO2測定装置の値が更新されていないことから、設置協力者に測定装置の再起動をお願いしたのですが状態は改善せず、現地を確認していただいた結果、測定装置を収めているケースが劣化して壊れおり、機材が雨水にさらされた形跡があるとの報告をいただきました。そこで、測定器一式を取り寄せて確認したところ、CO2センサーのみ故障していることが判明し、別のものに取り替えて復旧することができました。問題は、ポリプロピレン系のケースが紫外線を受けて劣化したものと考えられるため、新たなケースの採用を検討することにしました。

師匠に報告しましたら直ぐに改善策(写真参照)のご提案があり、設置協力者の方にも情報提供させていただきました。現在は仮復旧状態とのことです。今回のことから、防水に問題が発生すると測定不能となることが確認できました。また、測定不能になるまでの測定値の動きも確認することができたため、測定値の動きから防水に問題が発生していることを予測できる可能性も見えてきました。

東京測定装置劣化

測定不良となり現地確認した時の様子。ケースに触れると壊れるくらいの劣化状態。

 

新百葉箱

師匠提案のケース。2千円弱で購入可能であることから、コスト的な問題も許容可能。

 

5.CO2測定装置の修理対応(清心中学校に設置の測定装置)

東京都に続き、倉敷市にある清心中学校に設置しているCO2測定装置の値が更新されなくなり、科学部顧問の先生に測定装置の再起動をお願いしたのですが状態は改善せず、現地を確認していただいたところケース内に水が溜まっており、ケースに触れたら一部破損したとの報告をいただきました。後日、現地に赴き確認したところ、ここではケースが破損して雨水が溜まったのではなく、ケースの換気用に設けたガラリから雨水が侵入したことが確認できました。また、ケースの底に水が抜ける穴を準備していなかったため、少しずつ水位が上昇し、測定装置が水没するという事態に至ったことも確認できました。

他の測定点では、同様のケースでしたが換気はガラリではなくL型の塩ビ管用継手を用いたため、雨水の侵入を防止できたものと思われます。ガラリにした理由は、ケースへの装着が容易であったことと、デザイン的にもスッキリしていたことがあります。せめてケースの底に水抜き用の穴を設けておけば、測定装置を壊すまでには至らなかったものと考えます。

また、完全に壊れる前に師匠から測定値の異常から雨水の侵入が考えられるとの連絡をいただいていたのですが、まさか東京に続いて清心中学まではという気持ちと、直ぐに現地に行く時間も確保できず、救済のチャンスを逸した可能性もあり残念な結果を招いてしまいました。

清心中学の測定値は、今年の研究活動で使用するため、早期復旧が求められることから仮の新しいケースを製作し設置しました。確実な防水と既存の場所に固定できる構造を最優先したものですが、実際に取り付けてみたところ、少し空気の流れが悪い気がしました。製作の手間と材料費のことを考えると、師匠の案の方が効率的といえそうです。

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ケースの底に雨水が溜まっている様子。測定装置は水没状態。

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雨水が侵入したと思われるガラリの様子。ケースの底の部分に見える黒い部分が雨水。

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ケース内の様子。測定装置は防水のために小さなケース内に収めて二重防護していましたが、測定装置の電源と信号用ケーブルの穴を設けていたため、雨水が侵入し測定装置水没に至りました。外側のケースの底に水抜き穴を設けていなかったことが測定装置を壊すという最悪ケースを招きました。

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測定器がパイプ内で水に濡れることのないよう、ランドリーブーツを準備。

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ランドリーブーツ内に測定器を収めた様子。

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大気はケースの底から入る構造としているため、雨水が侵入する可能性がある。そこで、測定器をランドリーブーツで防護している。

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完成後の状態。

6.トラブル発生による3D仮想空間内の事務所消滅に伴う再構築

インターネット上の3D仮想空間内に構築していたco2sosの事務所が、トラブル発生により消滅したため、新しい土地を取得して事務所を再構築する必要が生じました。理想の土地探しも事務所の再構築も時間を要する作業となるため、しばらくの間は仮想空間での活動を停止せざるを得ないと考えていたところ、仮想空間内の協力者から仮事務所の提供があり事なきを得ました。

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仮想空間内の協力者から提供していただいた仮事務所。

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海側から見た再構築中の新事務所。手前のスペースは音楽ライブ用のステージとして使用。

 

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道路側から見た新事務所。左側に見えるのが人と科学の未来館サイピア、右がラウンジ。

 

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ラウンジから海側を見た風景。ひな壇状の場所をライブ会場として使用。

7.プラネタリウムでの環境学習プログラム提供(8月27日土曜日18時~)

今年から始まった、人と科学の未来館サイピア主催の科学講演会の講師に誘われたのが事の始まりで、最終的にはサイピアとco2sosの単独企画となりました、プラネタリウムでの環境学習プログラムの提供についてご紹介します。

導入部分は、都市と郊外で撮影した星空をプラネタリウム内のスクリーンに投影し、都市部では照明の影響により見える星の数が少ないことを実感していただきます。次に宇宙から見た地球の夜景から電力消費量と二酸化炭素排出量との関係も説明し、地球温暖化問題に対する見識を深めていただきます。本題は、最新のIT技術の進化が環境問題に貢献できることを応用した環境モニタリングの構想について紹介し、最後にco2sosが構築した二酸化炭素濃度測定公開システムの紹介、および得られたデータをESD(持続可能な開発のための教育)に活用していることを説明させていただく予定です。

本企画は岡山大学学生のTさんを中心に進めているプロジェクトです。前半部分と最後の部分は学生さんに、本大部分は赤坂玲音氏にお願いしています。赤坂氏は、2001年に情報化月間推進会議主催の「全国高校生・専門学校生プログラミングコンテスト」において 「高校生プログラミングの部」で最優秀賞を受賞。2003年以降、技術者として独立し、書籍の執筆、専門学校講師、システムの設計や開発支援などを中心に活動されています。2005年~Microsoft Most Variable Professional – Visual C++ を受賞、co2sosの理事もお願いしています。

8.韓国のトンヨン学習センターへの測定装置設置について

昨年5月に開所した韓国のトンヨン学習センターでのCO2測定装置設置について、現在動きが止まっていることから、この状況を打破するべく新たな取り組みを計画中です。具体的には、市内に韓国語を学んでいる高校があり、そこの生徒さんとALTの先生にご協力いただいて、トンヨン学習センターとコミュニケーションすることで問題解決を図るという試みです。詳細はこれからのため、新たな動きがありましたらご報告させていただきます。

9.パラオ共和国の国際サンゴ礁センターへの測定装置設置について

昨年9月、事務局業務を手伝ってくださっている学生さんが、短期海外派遣研修でパラオ共和国に出向かれた折、国際サンゴ礁センター様に測定装置の設置をお願いして、ご了解を得てくださいました。現在、設置待ちの状態です。パラオ共和国のインターネット環境は良いとはいえず、設置場所についても防水や盗難防止に配慮する必要があるとのことで、時間を要しています。

10.HPのリニューアルについて

CO2測定装置の設置場所に海外が加わることになり、これまでの国内中心としたホームページの見直しが必要となり、現在、リニューアル作業を進めています。英語版も必要であり、これについては岡山大学学生のKさんにご協力いただいています。また、新しいホームページは、データベースを駆使した動的なものとし、将来的には研究プラットフォームとすることを目指しており、この開発には3D仮想空間で出会ったITプロのちおさん、りてさんの協力を得て進めています。また、赤坂氏、井上先生のアドバイスもいただきながら進めたいと考えています。

以上、大変長文となってしまいましたが、最後までご覧いただきました皆様に感謝申し上げます。co2sosは、弱小無名な組織ですが、いろいろな方達の協力を得て少しずつながらも活動の輪を拡げております。これからも皆様のご厚意に応えるべく、未来の地球のために活動してまいりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

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