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【ご報告】第5回バーチャル科学館を体験しよう!

日頃からco2sosと協働いただいております、多くの皆様に心から感謝申し上げます。

今年4月からスタートしました「バーチャル科学館を体験しよう!」全10回のイベントは、今回が折り返し地点となりました。開催当初、人と科学の未来館サイピアでは集客と会場設営に徹し、あとはバーチャル空間内のメンバーに任せればよしと考えていたところ、それだけでは参加してくださった人達の満足度は得られないという現実に直面し、アンケート内容を分析しては改善を図るというプロセスを繰り返している内に、最初のご報告が今となってしまいました。

本イベントの講師は西村一 氏です。西村氏(3D仮想空間上ではヤンさん) は国立研究法人海洋研究開発機構 地球情 報基盤センターのシニアスタッフとして勤務されており、同機構では海洋地球研究船 「みらい」の建造や、地球深部探査船「ち きゅう」の安全性評価に携わってこられた ほか、過去には宇宙開発事業団での国際宇 宙ステーションの開発や、科学技術庁での 「しんかい6500」等、様々なプロジェク トに関わってこられた方です。仮想空間から参加してくださいます。

そして、仮想空間上でヤンさんをサポートしてくださるのはアカーシャさん、バーチャル科学館の様子を記録してくださるのはピヨさん(co2sos協力者)、仮想サイピアを構築しエコクイズマシンなど科学コンテンツを制作してくださっているのがチオさんとリテさん、そして本企画の立ち上げ段階からご協力いただいているのが京さんです。

現実世界側の岡山県生涯学習センター人と科学の未来館サイピア側では、留学生を含む岡山大学およびノートルダム清心女子大学の学生さん6名、他にもサイピアで共に研究活動している小学生2人を加えた大変ユニークな体制で臨んでいます。

そして、本イベントを支えてくださっているのが、共催者である岡山県生涯学習センター人と科学の未来館サイピアさんです。

では、第1回目から今回までの課題と対策を簡単にご紹介させていただきながら、現時点のバーチャル科学館の姿をお伝えできればと考えます。

1.課題と対策(第1回)

  • 仮想3D空間内の施設のクリエーターに関する説明を小中学生に行う必要はない/最初の説明が長い/話が長くて子供が飽きてしまった。もっと動き回って色々見せてほしい
    → 説明を極力短縮する。
  • 話の内容が小学校低学年には難しい
    → なるべく平易な解説に努める。中学生までを対象としているため難しい部分もある。
  • 全員、操作体験ができるとよい。
    → 講義を短くすることで体験の時間を増やす方向とする。
  • 講義内容に関する資料が手元にあったほうがよい。
    → 用意する。今後も改善に努める。
  • 司会者のマイクの音声が聞き取りにくい。
    → スカイプを経由しない形にできないかどうか、システムの見直しを進める。

2.課題と対策(第2回)

  • 話の内容が小学校低学年には難しい
    → 1時間の講義を前半30分(低学年対象)と後半30分(小5以上対象)に分割する。
    後半、小4以下は別に準備したクイズに挑戦する。
  • 解説者の声が聞き取りにくい/周りの音がうるさい
    → 音量をあらかじめ調整し、またイベント中でも調整できるようにする。
  • 講義の最初に概要説明があると分かりやすい/冒頭に参加者を引き付ける映像などあるとよい
    → 講義を前半と後半に分け、前半は小学校低学年向けに分かり易くする。
    講義の最初に1分程度のダイジェスト動画を流して概要を説明するアイデアを検討する。
  • アバター(仮想3D空間内の分身)のうち誰が話しているのか分からない
    →発言者は、口が動くようにする。

3.課題と対策(第3回)

  • 話の内容が小学校低学年には難しい
    → 1時間の講義を前半20分と後半40分に見直す。

4.課題と対策(第4回)

・進行が改善の余地あり。先生のマイクが雑音を拾いすぎ。
→ バーチャルな世界で参加者と共に恐竜探検を試みる。マイク雑音について改善を試みる。

5.その他の対策

・Skype画面共有によるカメラ操作と説明の同期
・FlyCamによる魅力ある映像
・アカーシャさんとソヨンさんの出番を多用して子供たちが親しめる説明
・小6アバターの同行とみつぐ君のアクションが参加者の感情移入に役立った
・ミキサーの導入による快適な音量バランス
・SL背景音を会場に流せるようにして臨場感が向上

6.現時点のバーチャル科学館

13:30-13:40 前説
13:40-14:00 バーチャル科学館講義(前半)
14:00-14:40 バーチャル科学館講義(後半)
14:00-14:40 ワークショップ(クイズ)
14:40-15:30 バーチャル科学館体験
※ 塗り絵コーナー設置

7.手強いバーチャル科学館だけど

参加者の皆様にバーチャル科学館をご覧いただき、ヤンさんに解説していただけば評価が得られると安易に考えていたのは大きな誤りでした。その後、改善を繰り返す中で現在のスタイルを確立し、何とか評価を得ることができるようになりました。関係者全員が落ち込むようなアンケートを見て、バーチャル科学館で評価を得ることは不可能ではないかという空気もある中で、7月に開催したエコ教室の中にバーチャル科学館を織り込み、香川先生が現実世界からヤンさんの講義をサポートするというスタイルを採り、「バーチャル科学館は現実世界で見ることができないものを見えるようにする」と説明され、参加者にバーチャル科学館の価値を理解していただくことで評価を得るヒントを得ました。
その後は、参加者の皆様に楽しんでいただくために、スタッフ一人一人が自分にできることを考え積極的に行うようになり、結果、参加者の皆様に楽しんでいただけるイベントに育ちつつあるように思います。このイベントで得るものは多い気がします。

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「第5回バーチャル科学館を体験しよう!」は岡山県生涯学習センター交流棟「交流ロビー」で開催しました。その折のポスターです。制作者は学生協力者さんです。

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留学生協力者さんがバーチャル科学館に欠かせないシステム環境を準備してくださっている様子です。

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留学生協力者の方は大学院でVRとARの研究を専門とされており、本イベントに対してとても興味を持って取り組んでくださっています。

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バーチャル科学館の様子です。マイクで説明しているのは大学で放送部所属の協力者さんです。毎回、ヤンさんと台本の打合せとリハーサルを繰り返してから本番に臨んでくださる、頼りになる司会者さんです。

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恐竜探検では、参加者の小学生たちから多くの質問や回答をいただきました。とても詳しい子供たちの質問にドキッとする場面もありました。

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講義終了後はバーチャル世界の体験です。子供たちの目の色が変わる瞬間です。

詳しくは、「第5回バーチャル科学館を体験しよう!」のアーカイブをご覧いただければ幸いです。